OBを打ったら?暫定球の打ち方と手順|元キャディ解説

「やってしまった…OBだ」

ボールが林の向こうへ消えた瞬間、頭が真っ白になった経験はありませんか?

コースデビューしたばかりの初心者にとって、OBは最大の試練のひとつです。「次はどうすればいいの?」「何打罰になるの?」「みんなを待たせてしまうかも…」そんな不安が一気に押し寄せてきますよね。

でも大丈夫です。OBのルールは、正しく覚えれば難しくありません。むしろ、事前に知っておくだけで、いざというとき冷静に動けるようになります。

私はキャディ歴11年で、数えきれないほどの初心者ゴルファーと一緒にラウンドしてきました。OBを打った後の対処でモタモタして同伴者に気まずい思いをさせてしまう場面を何度も見てきました。でも、ルールさえ知っていれば、そんな心配は不要です。

今日は「OBを打ったらどうするか」を、順番を追って丁寧に解説します。

①OBを打ったら「暫定球を打ちます」と宣言する

ボールがOBになりそうだと思ったら、打った直後に「暫定球を打ちます(Provisional ball)」と同伴者全員に声で宣言することが最初のルールです。

この「暫定球(ざんていきゅう)」とは、OBや紛失球(ロストボール)になった可能性があるとき、スコアの流れをスムーズにするために打っておく予備のボールのことです。

私がキャディをしていたとき、こんな場面がありました。あるお客様がティーショットを豪快に右へ曲げ、「あれはOBかもしれない…」という状況になりました。でもそのお客様は「大丈夫だよ、フェアウェイに落ちてるはずだから」と言いながら暫定球を打たずにそのまま前へ進んでしまったのです。

ところが現地に着いてみると、やはりOB杭の外。結局、ティーグラウンドまで歩いて戻って打ち直しになり、同伴の3人を15分近く待たせることになりました。

「たぶん大丈夫」は禁物。少しでもOBの可能性があるなら、必ず暫定球を打ちましょう。

今すぐできること

打球がOBエリアに向かったと思ったら、同伴者に向かってはっきり「暫定球を打ちます」と宣言します。聞こえるように声に出すことが条件です。黙って次のボールを取り出しても、それは暫定球として認められないので注意してください。

②暫定球は「同じ場所」から打つ

暫定球を宣言したら、最初のボールを打った場所のできるだけ近い位置から打ち直します。

ティーショットでOBになった場合は、ティーグラウンド内であれば再びティーアップして打つことができます。フェアウェイやラフで打ったボールがOBになった場合は、元の位置(またはその近く)にドロップして打ちます。

ここで多い誤解が「OBゾーンに入った場所から打てる」というもの。実際にはOBゾーンからはプレーできません。必ず元の場所に戻ることが原則です。

ゴルフでは「前進」より「正確さ」が大切。戻ることを恥ずかしがらないでください。

私自身も現役ゴルファーとして、コースデビュー時に「OBは前に進んで打てるもの」だと勘違いしていました。キャディの仕事を始めて初めてルールを正しく理解したくらいです。知らなかったのは恥ずかしくない。知ってから正しくやるのが大切です。

今すぐできること

ティーショットがOBになった場合は、必ずティーグラウンドに戻ります。同組の他の方が先に打ち終わっていたら「打ってよいですか?」と確認してから打ちましょう。キャディがついている場合は、キャディが「戻りましょう」と誘導してくれます。遠慮せず声を聞いてください。

③ペナルティとスコアの数え方

OBのペナルティは「1打罰」です。そして打ち直しの1打が加わるため、実質的には「2打のロス」になります。

具体的に数えるとこうなります。

ティーショット(1打目)→ OB → 暫定球(2打目・1罰打つき)→ 暫定球が正式なボールになる(3打目扱いでプレー再開)

つまり、暫定球を打ってフェアウェイに落ちたなら、次の1打は「3打目」としてカウントされます。

「えっ、暫定球を打ったのに3打目?」と混乱する方はとても多いです。「打った数」+「罰打数」=スコア、という計算をしっかり覚えてください。

私がキャディをしていたとき、スコアの数え方がわからないお客様に「1打目でOB、罰打1つ、3打目から続き」と指を折りながら説明すると、「あぁ!そういうことか!」とスッキリした顔をしてくれる方がたくさんいました。難しいことではありません、慣れれば自然に身につきます。

今すぐできること

スコアカードに記録するときは「ティーショット1打・OB罰打1・暫定球1打=3打目スタート」と頭の中で整理する習慣をつけましょう。同伴者に確認するのも全然OKです。「何打目になりましたっけ?」と聞くことは恥ずかしいことではありません。むしろ正直に確認する姿勢は好印象を与えます。

まとめ:OBは「知識」があれば怖くない

OBを打ってしまうのは、初心者に限らずプロでも起こります。大切なのは、打ってしまった後に正しく対処できるかどうかです。

  • OBの可能性があれば、すぐ「暫定球を打ちます」と宣言する
  • 打ち直しは必ず元の場所から
  • スコアは「打数+罰打」で正直に数える

このルールを知っているだけで、OBが出てもパニックにならずに済みます。同伴者にも迷惑をかけず、スマートに対処できるあなたになれます。

「もっとゴルフのルールやマナーが不安…」「コースデビュー前に確認したいことがある」という方は、ぜひ気軽にご相談ください。キャディ歴11年の経験から、あなたの疑問に丁寧にお答えします。

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