「初めてのゴルフコース、同伴者に迷惑をかけてしまったらどうしよう…」
そんな不安を抱えて、コースデビューをずっと先延ばしにしている方はいませんか?
ゴルフは他のスポーツと違い、同じ数時間を少人数で一緒に過ごす「同伴プレーヤー」との関係がとても重要です。だからこそ、初心者の方が「迷惑をかけたくない」と感じるのは、自然なことだと思います。
大丈夫です。最初から完璧にできる人なんて、誰一人いません。でも、「知っているか・知っていないか」は大きな差になります。
私はキャディ歴11年、ゴルフ場で毎日のようにさまざまなプレーヤーをサポートしてきました。初心者の方がコースで「しまった!」となる場面も、何百回と目にしてきました。今日は、その経験をもとに、初心者が特に気をつけたい3つのマナーをお伝えします。
まず知っておきたい「本当の問題」とは
「マナーを守ろう」と言われても、具体的に何に気をつければいいかわからない、という方がほとんどではないでしょうか。
「ルールを覚えなきゃ」「スコアが悪くて申し訳ない」と気にしている方が多いのですが、実は同伴プレーヤーが一番気にするのは、スコアよりも「一緒にいて気持ちよくプレーできるか」という点です。
スコアが悪くても、マナーが良ければ歓迎される。これがゴルフの世界の本音です。
では、「一緒にいて気持ちよくプレーできる人」になるために、具体的に何をすればいいのか。3つのポイントに絞ってお伝えします。
①打つ前の準備が遅い「スロープレー」
コースでのトラブルとして最も多いのが、プレーの流れを止めてしまう「スロープレー」です。
初心者の方がスロープレーになりやすい最大の理由は、「自分の番になってから準備を始める」からです。クラブを選ぶのも、距離を確認するのも、すべてが自分の順番になってから。素振りも何度も繰り返して、やっとアドレスに入る。この流れが積み重なると、18ホールで数十分の遅れになってしまいます。
私がキャディをしていたとき、こんな場面がありました。コースデビューから3ヶ月という男性のお客様が、毎ホールで順番が来てから「えーと、ここは何ヤードだっけ?」とキャディバッグを漁り始めるため、18ホールで6時間近くかかってしまったことがあります。後続の組からのプレッシャーもあり、最後はご本人も同伴の方も、誰も笑顔ではありませんでした。
「自分の番が来たとき、すでに準備が終わっている状態」がゴルフの理想です。
今日からできること
自分の番の1〜2打前から、次に使うクラブの見当をつけておきましょう。同伴者が打っている間に距離を確認してクラブを選んでおくだけで、プレーのテンポは劇的に変わります。「準備は常に1手先」を意識してみてください。
②ディボットとバンカーの修復を忘れる
ゴルフ場の美しい芝や砂は、スタッフが毎日丁寧に管理しています。プレーヤー全員でその状態を保つことが、ゴルフマナーの基本のひとつです。
初心者の方が特に忘れやすいのが、この2つです。
まず「ディボット(芝が剥がれた跡)の修復」。アイアンでショットをすると、地面の芝が削れることがあります。剥がれた芝のかたまり(ターフ)を元の場所に戻すか、ディボット修復用の砂(カートに積んであります)をかけることがマナーです。
次に「バンカーのならし」。バンカーから脱出したあとは、足跡や打った跡をレーキ(熊手のような道具)でならしてから退出しましょう。次にそこへ入るプレーヤーのためです。
私がキャディをしていた頃、バンカーを荒らしたまま出て行ってしまうお客様の後を、自分でならしながらコースを回ったことは数え切れないほどあります。修復しないと次の組のプレーに影響してしまうからです。
「自分の後に来るプレーヤーのことを考える」。これがコースマナーの本質です。
今日からできること
ラウンド前に同伴者やキャディに「修復が必要なときは声をかけてください」と一言伝えておきましょう。知らないことを正直に言える人は、むしろ好印象です。慣れないうちは見て学ぶだけでも十分。「直そうとする意識」があれば必ず伝わります。
③他の人がショットするときに動く・しゃべる
ゴルフには「他の人がショットするときは、動かない・しゃべらない」という大切なマナーがあります。ゴルフのスイングは、わずかな物音や視界の動きで乱れることがあります。特に大事な場面のショットほど、その影響は大きくなります。
私自身がキャディとして感じたのは、「悪気のない一言」がどれほどショットに影響するかということです。打とうとしているお客様の後方で、別のお客様が小声で話していたとき、打った後に「集中できなかった…」とつぶやいていたのを何度も聞いています。話していた側はまったく気づいていませんでした。
「誰かが構えたら、全員が静止する」。これだけで、あなたへの信頼感は格段に上がります。
今日からできること
同伴者がクラブを構え始めたら、会話はいったん止めましょう。打ち終わってボールが着地してから「ナイスショット!」と声をかけるのがベストなタイミングです。慣れるまでは「誰かが構えたら止まる」とシンプルに決めておくと迷いません。
まとめ:マナーは「思いやり」から生まれる
今日お伝えした3つのポイントを振り返ります。
- ① 自分の番が来る前に準備を済ませ、スロープレーを防ぐ
- ② ディボットとバンカーは必ず修復する
- ③ 他の人がショットするときは動かない・しゃべらない
これらはすべて、「一緒にプレーする人への思いやり」から生まれるマナーです。難しいルールを暗記する必要はありません。
キャディ歴11年で見てきた中で、マナーが不完全でも「一生懸命な姿勢」を持っている初心者の方は、必ず周囲に受け入れられてきました。大切なのはスコアより「一緒にいて気持ちいい人」であること。その意識さえあれば、コースデビューは絶対に楽しい経験になります。
「もっと詳しく聞きたい」「コースデビュー前に確認したいことがある」という方は、いつでもお気軽にご相談ください。


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