「OBが出たら、次は何打目になるの…?」
ゴルフを始めたばかりのころ、コースでこの疑問が頭に浮かんで、スコアカードを前に固まってしまった経験はありませんか?
同伴者に聞こうとしても、みんなが次のショットの準備をしていて、声をかけるタイミングが掴めない。結果として何となく適当な数字を書いてしまった——そんな経験をした初心者の方はきっと多いはずです。
ペナルティの数え方がわからなくて困っているのは、あなただけではありません。私がキャディとして11年間コースで働いた経験の中で、スコアの数え方を間違えている初心者の方に何百回となく出会ってきました。
この記事では、ゴルフ初心者がもっとも混乱しやすい「OBとペナルティの数え方」を、元キャディ・元ゴルフ場職員だからこそ知っている現場目線でわかりやすく解説します。難しいルール集は一切不要です。コースで絶対に遭遇する3つのペナルティだけを理解して、自信を持って一打一打を刻んでいきましょう。
なぜOBの数え方で混乱するのか?実は2つのルールが存在する
OB(アウトオブバウンズ)の数え方で混乱する最大の原因は、「打ち直しOB(本来のルール)」と「ローカルルールの特設ティ」の2種類が存在することです。
本来のゴルフルール(R&A規則)では、OBが出たら「元の場所に戻って1打罰を加えて打ち直し」になります。例えば1打目がOBなら、元の場所から「3打目」として打ち直します(1打目 + 1罰打 + 打ち直し = 合計3打目)。
しかし、日本の多くのゴルフ場では、プレーのスピードを保つために「ローカルルール」が採用されています。OBゾーンの近くに「特設ティ」が設けられており、そこから2打罰を加えて前進できる仕組みです。1打目がOBなら特設ティから「3打目」として打てる場合が多く、元に戻る手間が省けます。
私がキャディをしていた頃、ある初心者の男性がOBを打った後、元の場所に戻ろうとしていました。そのコースはローカルルール採用で特設ティがあったのですが、スタート前の説明を聞き逃していたようです。「戻らなくていいんですよ、前に設けた特設ティから打てます」とお伝えすると、「え!そんなルールがあるんですか?」と驚かれていました。OBのたびに元に戻って打ち直していたら、後ろの組を待たせてしまうスロープレーの原因にもなります。プレー前のルール確認はマナーの観点からも大切です。
解決策:スタート前に「このコースのOBルールは?」と確認する
ゴルフ場に到着したら、キャディさんがいる場合はキャディさんに、セルフプレーの場合はスタートのスタッフか同伴者に確認しましょう。「OBが出た場合はどうすればいいですか?」と一言聞くだけで大丈夫です。恥ずかしいことは何もありません。事前に確認することこそがゴルフの礼儀です。
ペナルティの種類が多くて覚えられない!まず3つだけに絞って覚えよう
ゴルフのルールブックには数十ものペナルティが定められています。初心者がすべてを覚えようとすれば、ゴルフが嫌いになってしまいます。コースに出始めの頃は、よく遭遇するペナルティを3つだけ覚えれば十分です。
① OB(アウトオブバウンズ)
白い杭や白線の外にボールが出た状態。打ち直し方式なら「元の場所に戻って1打罰」、ローカルルールなら「特設ティから2打罰」で前進します。
② ロストボール(紛失球)
ボールを探しても3分以内に見つからない場合です。基本はOBと同じ扱いで打ち直しになります。「OBかもしれない」と思ったら、すぐに「暫定球を打ちます」と声に出して予備のボールを打っておくと、探した後に戻らずに済みます。初心者のうちは暫定球を打つ習慣をつけましょう。
③ ペナルティエリア(旧・ウォーターハザード)
池や川などにボールが入った状態です。1打罰を加えて、ボールが最後に越えた地点とピン(カップ)を結んだ後方線上にドロップして打てます。コースによっては「ドロップゾーン」が設けられている場合もあります。
私自身もゴルフを始めたばかりの頃は、池にボールが入るたびに「もう一度同じ場所から打つの?それとも前から打てるの?」と混乱していました。11年間キャディとして働く中で、何百人もの初心者が同じ疑問を持っていることに気づいたとき、「これは教わる機会がないだけなんだ」と実感しました。
解決策:3つのペナルティをメモしてスコアカードに挟んでおく
OB・ロストボール・ペナルティエリアの3種類と、それぞれの対処法を小さなメモ紙に書いてスコアカードに挟んでおくと、現場で迷ったときにすぐ確認できます。最初の数ラウンドはこれだけで十分対応できます。慣れてきたら自然と体で覚えていきます。
同伴者に聞けなくて誤魔化してしまう…その気持ち、よくわかります
「また間違えたら迷惑をかけてしまう」「何度も聞くのは恥ずかしい」——そう思って、わからないままスコアを適当に書いてしまうことはありませんか?
実は、スコアを曖昧にしてしまうことが、上達の大きな妨げになっています。何打打ったかを正確に把握することが、次のラウンドへの反省と改善に直結するからです。
キャディとして働いていた頃、こんなことがありました。初ラウンドの女性が「何打打ったか途中でわからなくなったので、適当に書いておきます」とおっしゃっていました。「正確に数えることも練習のうちですよ」とお伝えすると、次のホールからは声に出しながら数えるようにされて、最後には「ちゃんと数えたら達成感が全然違います!」と笑顔で話してくれました。スコアを把握することは、単なるルールではなく、自分の成長を確かめる大切な手段なのです。
解決策:打つたびに声に出して打数を確認する習慣をつける
「1打目…、2打目…、ペナルティで1足して3打目…」と、声に出して数えましょう。最初はぎこちなくても、続けることで自然と身についていきます。同伴者も「確認しながら打っているんだな」と安心感を持ってくれます。わからなくなったら遠慮なく「今何打ですっけ?」と聞いて構いません。ゴルフはそういう確認をし合えるスポーツです。
まとめ:スコアの数え方を理解するとゴルフがもっと楽しくなる
今回のポイントをおさらいしましょう。
- OBには「打ち直し方式(1打罰)」と「ローカルルールの特設ティ方式(2打罰)」があり、コースによって異なります。スタート前に必ず確認しましょう。
- 覚えるペナルティは最初の段階では「OB」「ロストボール」「ペナルティエリア」の3つだけでOKです。
- 正確にスコアを数えることが上達への第一歩。声に出して数える習慣をつけましょう。
スコアの数え方に自信が持てると、コース上の余分な不安がひとつなくなります。その分、ショット自体に集中できるようになり、ゴルフが何倍も楽しくなります。
「自分のケースはどうすればいいの?」「もっと詳しく教えてほしい」という方は、キャディ歴11年の経験をもとにお答えしますので、ぜひ気軽にご相談ください。


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